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内部監査

経営執行を何で担保しているのか、その理由がわかっていない経営者たち

普通、取締役は、代表取締役がおり、さらに代表取締役は代表
執行役を兼ねている。
取締役であり、業務執行を担う立場だ。
代表執行役やその他の執行役が担う業務を担保しているものは
なにか。
この基本を理解していない上場会社の経営者は多い。
とくにニデックのように不適切会計(私に言わせれば違法会計
処理)と品質不正といった問題の根幹はなにか、ということを
考えなければならない。

いろいろな法律があるのだが、そのようなものはどうでもよい。
大局に立って、原理原則を知ることが必要だからだ。
大企業というのは、多くの社員たちが働き業務を遂行している。
大企業で執行役の任に当たる人間は、自分の仕事が何をもって
して担保されているのかわかっていなくてはならない。
執行役が大企業の業務内容を把握できるはずはないし、まして
自ら指示した内容が適正に執行されているかどうかを知らなけ
れば、本来、不安でならないはずだ。

ところが、わが国の大企業の執行役は、代表執行役に任命され
た人物が、その任に当たる。
そのためか、自らの業務執行は、常に正しいと思い込んでいる
ようだ。
しかも、任免権者の代表執行役を信じて業務執行していれば、
それが自らの仕事だと、考えている。

だが、立ち止まって考えてみてほしい。
自らがおこなった業務執行権に基づく業務は、多くの社員を通
して、適正におこなわれている、と信じているのだろうか。
日本企業の場合、信じる空気がまん延しているだけだろう。
こんな根拠をもたない組織であるからこそ不正が続く。

代表執行役も同じだ。
組織、人物性善説で仕事をまわすから、代表執行役が不正会計
に手を染める。
代表執行役がおこなう執行権を担保しているものはないか、と
一度たりとも考えたことがないのだろう。
自分がすべてであり、頭(最高の能力者)だと信じて行動する
からこそ、大きな問題を起こし、退任しなければならなくなる。

経営における執行権を担保しているのが、実は、内部監査だ。
だが、多くの日本の上場企業では、内部監査室は窓際だ。
ちまちまと内部監査をしている実態を繕っているだけだ。
構図としては、執行権>内部監査だ。

一方、ソニーでは、執行権<内部監査となっていた。
内部監査機能に相当な投資をおこない人材、監査項の目設定と
監査執行、改善命令と執行権に対して具体的な改善をさせてい
く力をもっていた。
このような機能が適正に運用されているから、社員も適宜監査
を受け、
業務の改善をおこなうことができる。
また、経営者(私の場合は子会社だったが)は、内部監査報告
をもらうことで、経営自体の業務執行が問題なくおこなわれて
いるという担保をもらっていた。

私が知る範囲だけだが、内部監査というものがいかにあるべき
かを実践で学び、体得させられた。
業務監査は、毎年抜き打ちで実施される。
また、会計監査は、私がいた子会社は3年に一度おこなわれた
が、私は総務担当時、及び経理担当時に内部監査を受けた。
大変だった。
改善指示がだされ、いつまでに改善したかを内部監査室の担当
者宛に報告しなければならない。
さらに、その報告に基づき経営者(元社長)へ最終報告がいく。
このようにして社員には業務の適正性を求め、経営者には業務
執行権の適正性を担保するシステムになっていた。

多くの上場企業の経営者は、このような実態を知らない。
だから、不正会計や品質不正を起こす。
まさに内部監査の機能がないし、自らの業務執行権を担保する
機能を持ち得ていないのだ。

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