山形県米沢市にある株式会社後藤組は、社員へ業務を楽にでき
るアプリ作りをやらせたそうだ。
こんな面倒なこと、現場の人間は間違いなく嫌がる。
この会社の社長は遊び心があったようだ。
社員が仕事を楽にするアプリを作り、業務で不要になった時間
はさぼってよい、と社長がいったそうだ。
社員は、なにかのために通常の業務以外のことをやるのに抵抗
するものだ。
そこで、さぼれる時間を与え、さらに採用されたアプリを作成
した社員には報奨金を出した。
何事も最初からうまくいくはずはないのだが、継続できるかど
うかが経営者は試される。
本気度が社員へ伝われば、社員は動きだす。
この会社は『kintone』を利用しているようだが、できたアプリ
は、今では外販できるレベルらしい。
この社長の目の付けどころがよいのは、現場の人間に業務改善
用のアプリを作らせたことだ。
現場の人間ほど、課題や問題点を把握しており、どこを改善す
ればボトルネックがなくなるのかを肌感覚で体得している。
社員の肌感覚をアプリに落とし込むことが重要だ。
このような挑戦が中小企業の業務改善の本丸だ。
だいたいシステムベンダーの言いなりに、いろいろなDXを構
築するのだが、現場から遠ざかったシステムになることが多い。
そして、現場は文句ばかりを言う。
この会社のように現場の人間にアプリを作らせれば、現場の実
態との齟齬を少なくすることができる。
また、アプリの機能が不十分であれば、自ら考えながらアプリ
の修正をかけていける。
だいたいの人間は、やっていることがおもしろくなれば自主的に
挑戦するようになる。
いわば遊びの延長のようなものだ。
こんな経営者がいる企業は伸びるだろう。
ソニー子会社時代を思い出していた。
仕事には、遊びのようなおもしろさがあってよい。
伸び伸びと自由にやらせるから、よい結果を生む。
中小企業の本質をよくわからせてくれる事例だ。