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ブルーカラー

ブルーカラーの報酬は増えていくのだろうが、すぐに報酬(受注単価)の急上昇には結びつかないだろう

ブルーカラーの報酬が、これから上昇していくのは間違いない
のだが、現時点では、まだ米国のように急上昇してはいない。
理由は、建設会社などは受注単価が上昇してきてはじめて賃金
や報酬が上がってくる。
私が知る極めて狭い範囲では、現在おこなわれている工事の単
価は、過去に受注した工事物件の範囲に限定されており、急激
な賃金や報酬の上昇は起こっていない。
およそ建設業などでは、発注者と工事を請負う業者の間には、
長い取引関係があるのが普通だ。
どうしても過去の取引に引きずられるため、工事を請負う下請
け業者の受注単価の上昇はゆるやかだ。
労働者の賃金は、世間の相場に影響を受けるのだろうが、下請
け業者の場合は、双方の力関係で発注単価(下請け/受注単価)
が決定している、と想像している。

報酬の上昇を目指すのであれば、過去の発注先との取引を中止
して、新な発注事業者を探したほうがはやい。
下請けの工事業者にはジレンマがある。
現在の取引を継続しながら、新たな取引先を探すことも可能だ
が、その場合、工事を進捗させるための工程管理と必要人員の
把握などが必要になる。
タクシー運転手のように個人で比較的簡単に会社を移れるよう
な場合は、報酬の増額はたやすいのかもわからない。

わが国のブルーカラーの報酬が上昇することは間違いないのだ
が、業種によっては報酬を得るための受注活動は慎重さが求め
られる。
現在のように人材不足と物価上昇が継続しているときは、どの
ような業種でも、そこで働く人は、新規契約が取れれば、報酬
(受注単価)の増額を得やすい。
日本社会の場合、人間関係が前提となって仕事が進んでいるこ
とも多く、ブルーカラーの報酬が単純に上昇しない要因が、そ
こにある。

報酬を上げていくとは、やはりその主体となる労働者や請負業
者の覚悟が問われる。
現在の取引先との契約の打ち切りを含めた新たな取引先等との
取引関係を構築することが求められるからだ。
また、そのことで報酬が上がっても、取引先と常に報酬(受注
単価)交渉ができるポジションを築いていなければ、容易に報
酬(受注単価や賃金)を上げていくことはできないだろう。

個人事業主や小さな企業の場合、このようなジレンマを乗り越
えていかなければ、報酬が上がっていくことはむずかしい。
日本のビジネス社会は、駆け引きという点で人間関係と人間の
感情が入りすぎるため、仕事を継続させるためには、下請け側
が発注元の責任者を接待するなどの関係は、今でもむかし同様
にみられる。

米国のようにブルーカラーの報酬が、どんどん上昇していくと
いう状況はないだろうが、業界全体で報酬(受注単価)が上昇
してくれば、それに対応するように受注側の報酬(受注単価)
は上がっていくだろう。
これまであった業界構造は容易に変わらないのだろうから、業
界を含めて、受注側の力をつけていく必要があるし、業界慣習
(人間関係や接待など)を壊さなければならないのだが、日本
社会の場合、このことは本当にむずかしいことだ、と私は考え
ている。

最後になるのだが、個人事業主や小さな企業の経営者は、そも
そも少しだけ黒字にすればよい、という経営をしている。
報酬や受注単価を上げるという意識よりは、発注してもらった
発注額で満足していることが状態化しているように思える。
その額のなかで経営者の報酬を確定しているのだが、それでも
報酬は一千万円くらいは得ていることが多い。
接待費の経費分を考慮すれば、サラリーマンよりも可処分所得
は高いといえるだろう。
個人事業主や小さな会社の経営者のうま味ともいえる。

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