今、振り返れば良いことではなかったのですが、日本は、高
度経済成長期に人的資本を枯渇させてきた社会を作ってきた
ようだ。
理由は、高度経済成長期を通じて企業が人的資産を浪費して
きたからだ。毎年成長する社会にあっては、企業が人を単な
る取替可能な労働力として、労働力化を押し進めてきたから
でもある。
他方、中小企業では、生産人口ボーナスを享受してきた。
安い労働力をいつでも、たやすく手に入れることができたか
らだ。そのつけは、今、まさにきている。
付加価値経営ができていない企業は、賃金が安ければ、従業
員は他の企業へ移動していく社会へ転換されている。
人口減少社会は、人口ボーナスが消え去った社会だ。
もっとも、大手企業でも成長が止まる経営環境が訪れた。
中小企業が人的資本の本質的な意味に気がつけば、これから
の時代をリードしていける。
それには条件がある。
個別の知識や経験が求められる時代がきたことは、これまで
のように人的資産を浪費する経営を捨てなければならない。
中小企業の経営者は、考え方と行動パターンをリストラしな
ければならない。
小さな人員で経営をおこなう中小企業は、とくに有利な条件
がそろっている。
なぜなら、今の時代の経営は、同じ目的をもった仲間が必要
になるからだ。経営者と従業員とが、これまでのように縦の
関係だけでは物事は進まない。
結論から言えば、ワンマン経営の対局にある経営を目指すこ
とになる。
ワンマン経営をおこなえば、売上は上がらないし、従業員は
賃金上がらなければ他社へ転職していく。
今の時代、経営者を含めて仲間として目指すゴールをみつけ
ることが大切だ。
高度成長期の対局にある経営だ。
下請けなどは、適正な利益がなければ受けない。
自社において付加価値を上げる経営を目指すことになる。
そんな企業社会は、ヒエラルキーが低いことが前提となる。
いかに仲間と同じ未来に向かって走れるかだ。
お金も大事なのだが、個人の能力を社会に活かせる仕組みが
必要になる。
社会に活かせる製品やサービスであれば、必然的に利益も上
がっていく。
残念ながら、よい企業に入社すれば安泰という時代は過ぎ去
った。
ニュースを読めばすぐに理解できる。
人は、それほどバカではない。
時代の流れを読みながら、大手企業から抜け出すチャンスを
待っている。
起業したり、自分がやりたいことができる企業を目指す。
自分がやりたいこととは、小さな企業ほど可能性が高くなる
時代だ。企業が小さいということは、風通しがよく、まわり
がよく見渡せるということだ。
こんな時代感覚が体得できている中小企業の経営者が求めら
れている。
他社と同じことや昭和から続く経営をやることほどリスクが
高くなる。また、下請けからいかに脱出することができるか
だが、経営における仕組みを変えるとともに、経営者自身の
マインドを変えていかなければならない。
それができれば、中小企業にチャンスが生まれる。
経営者は、自分の目で社会を眺め、自分の頭で考え、そして
自ら行動する勇気が求められている。
チャンスは、常に平等だ。
必ず時代を切り開く中小企業は現れてくる。

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