付加価値を上げるためには工夫という努力がいるのだが、そ
の前に儲からないものはやめるという勇気がいる。
勇気がないから、いつまでも続けることになる。
そして行き詰まる。
私がみてきた経営者は、この判断をできなかった。
自分の判断は正しいと思い込んでいる。
思い込みは、だいたいはずれる。
思い込みばかりが多かった私にはよくわかる。
経営はパラレルに発想しなければならないのだが、多くは、
やるべきこととやめることを同時にできなていなかった。
経営者は、やめるべきことを続ける傾向が強い。
理由も簡単だ。
なんとか現金収入(振込だが)が見込めるからだ。
だが、勘定合って銭足らずになる。
そこで手形割引や売掛金でお金を借りるファクタリングなど
に手を出す。
蟻地獄だ。
経営というものは、ある時点で廃業するか、破産させるか、
事業を譲渡するかを判断しなければならない。
経営者は、この時点で相談しないことが多いし、その相談が
できるブレインをもたない。
ブレインをもっている経営者は、ぎりぎりで切り抜けた。
やめることを先に延ばしにすれば、結果は行き詰まる。
資金をファクタリングなどで手にする前に、事業の再構築を
する必要がある。
多くの経営者は、行き詰まることがわかっているのに投資を
したりする。
必要ないのに突っ込む。
益々、キャッシュアウトする。
可能性があるのならば、事業譲渡が一番よい。
一応、従業員もなんとかなる。
もっとも、それでも破産するケースがあった。
運が悪い。
お金があっても事業は成長しない。
資金が枯渇した時点で終わる。
従業員は苦労したが、能力がある人は、それぞれ再就職がで
きた。
なにかにはわからなくなった人もいる。
人生は悲喜こもごもだ。
経営者がうまく倒産をかわしても、その後、事業が順調に拡
大するかどうかは、次の経営者次第だ。
それでも倒産する前に、従業員の行き場所を考えてあげるの
が経営者だ。
私が在籍した中小企業の一社は、私が退職した後、経営者が
夜逃げした。
従業員は賃金も払われず、路頭に迷った。
従業員たちでなんとかしようとしたが、法的な破産をしてお
かなければ、
労働基準監督署から賃金立替払制度も利用できなかった。
経営者は、きちんと始末をつけなくてはならない。
これができない人は、経営者になってはならない、と私は、
そのとき思った。
経営者には、正しい勇気が必要だ。

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