それほど多くの経営者を知っているわけではないが、経営者
は話を聞くのが苦手だ。
とくに中小企業の創業経営者は、その特徴が強い。
一人で苦労しながら事業を成長させてきたからだろう。
自信が体にみなぎっている。
私からみれば、かなり怪しいのだが、とにかく話を聞かなか
った。
もっとも、創業経営者でも話をよく聞く人は、事業を順調に
成長させている。
話を聞くことの前提は、多くの生の情報を収集することと、
専門的な内容を把握するためだった。
しかし、このような創業経営者は、私が知る範囲だが、一人
だけだった。
多くの経営者は、話をするのが好きだ。
饒舌だ。
社員も神妙に話を聞いていた。
だが、事業の業績は上がらなかった。
話に中身がないのだ。
いわば自分の願いを述べているだけだった。
ある規模になれば、経営に仕組みがいる。
多くは役職による組織機能をもつことになるが、だいたい機
能していない。
組織図があるだけだ。
しかも、話を聞かくない経営者ほど組織図を眺めていた。
組織図をみれば会社は機能していると錯覚していた。
うまくいかなければ怒鳴り散らす。
組織図などないに等しい。
このような創業経営者がいかに多いかだ。
人間とは同じようなことをするものだ。
同じことをしない人間だけが、事業を成長させていた。
今も同じだ。

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