経理 記帳代行ならエヌエスアカウトスタッフ

経済成長

中小企業のわずかづつの成長が未来を切り開く

現代社会は格差が厳しい時代かもわからない。
私は格差対策以上に重要なのは、社会全体で経済を成長させ
ていくことだと、思っている。
そのために中小企業の成長は大切だ。

私の現役時代は経済が成長していた。
社会のなかで、たとえ所得が低くても、私の収入は徐々に増
えていくようだった。
未来に希望をもっていた。
どういうわけか、社会のなかで賃金の上昇があまりない時代
と比較すれば、私の現役時代は、年々生活水準が安定的に向
上する状況があり、社会全体が今の時代よりも好ましい、と
感じている人が多かったように思う。

日本における平均世帯収入のピークは1994年で、それ以降、
世帯収入は伸び悩んでいる。
多くの国では、平均所得が高くなっているのだが、日本は物
価も賃金も長年ほとんど上昇することがなく、経済成長が停
滞していた。
ところが、現在では円安の影響か、物価が高騰している割に
賃金が大幅に上昇することはなく、国民の消費はかなり低調
だ。
私たちの時代の低所得とは大きな違いを感じる。
1994年以降でも給与が上がった私は、中小企業時代でもある
程度の額をもらっていた。
当然、物価が安い分、可処分所得は増えていた。
当時の社会状況に未来は見えなかったが、2006年ごろまでわ
が家の消費は活発だった。

その後、転職するにつれて賃金は下がっていった。
当然、可処分所得は少なくなり、妻も働くようになった。
子供たちが大学に入ればアルバイトをし、大学の学費の一部は
奨学金をもらった。
長男は、その完済通知が今月きた。
妻や息子たちにも苦労をさせた。
わが家は、経済成長の問題ではなく、私の問題だった。
挑戦はするが、うまくいかなかった。
年金にたどり着くまで、最後はしがみついて働いた。
まさに綱渡りだった。

経済成長しながら経済的な格差の固定化を打破するためには、
すべての層が少しでもよいから所得を伸ばしていける経済成長
が必要になるのではないか、と私は考えている。
現在、物価上昇が社会問題として取り上げられているが、イン
フレそれ自体は健全な経済活動の結果であれば問題ないのだが、
現在のインフレはコストプッシュ型インフレであり、かなり問
題がありそうだ。
重要なのは、物価とともに賃金が上昇し、実質的な購買力が維
持されることだ。

経済成長の鍵を握るのは、教育とイノベーションと言われるの
だが、私には抽象的な言葉にしか聞こえません。
マクロ的なことはいくらでも言えるのようだが、実際は、中小
企業の工夫によって付加価値がある製品やサービスを生む出し、
少しでも賃金を上がていくことが重要だ、と実感している。
私が担当させてもらっている中小企業は、小さな規模だが、そ
れぞれの企業が工夫をすることで利益を上げ、賃金を上げるこ
とができている。
工夫には、企業の特徴がある。
だからこそ、利益を上げていくことができる。
決して大企業のような賃上げできるわけではないが、毎年、こ
つこつと賃上げをおこなっている。

税金を使った公共事業や人材の育成、あるいは新産業の創出に
力をいれてもなかなかうまくいかないのは、独立自尊の精神も
なく国の補助金などに頼っていては自らの工夫の本質的な意味
や、その実行から離れてしまうからだろう。
本来、中小企業は創造性豊かな人材を育てることができるほど
課題が多いところだ。
日本の中小企業が発展しないのは、経営者を含めて社員全員で
創育工夫をしていくという意思と行動がないからだ。
多様な人間を集めることができていないのも中小企業の特徴だ。

格差がなくなることはないだろうが、多くの中小企業が自社の
課題に向き合い創意工夫ができれば未来は明るいものになる。
残念ながら、現在の大企業に明るい未来を創ることはできない。
黒字リストラに血眼になっているようでは、この国の未来の話
どころではない。
そんな大企業の経営者を軽蔑し、未来を創るのは中小企業の経
営者だという自負をもってほしい。

*このコメントは、noteと共有しています。

news allread more

share this one