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投資

中小企業が本社社屋を建てるなどご法度だ

中小企業では儲かると本社社屋を建てたりする。
こんな危険なことはない。
そもそも本社社屋は、利益を生まないものだ。
いわばお飾りだ。

その点、私が入社した時代のソニー子会社は、なんというボ
ロ家だったことか。
子会社だけではない。当時のソニー本社は、御殿山にあった
元工場の社屋を活用していた。
これが世界のソニーの実態だった。
私が新卒で入社した会社は、本社が赤坂の一等地にあり、
私は浮かれながら入社したが、後の祭りだった。
きらびやかなところへ引かれて入社したのだが、仕事の現実
に突き落とされた。
それから約10年後、ソニー子会社へ入社した。
なんと辺鄙な場所で、そして汚い社屋だったことか。

しかし、汚い社屋なかには、夢がたくさん詰まっていた。
私が在籍した中小企業では、社屋がきれいでも夢など詰まっ
ていなかった。
本来、利益がでれば、収益部門へ投資すべきだ。
本社の建物など雨風よけれればよい。
投資すべきは、人であり、工場であり、販売部門であり、稼
ぐところだ。
お金を使う本筋がある。

建物だけではない。
高級車がずらりと並ぶなど、なにを考えているのかだ。
高級車も立派な建物も中小企業はいらない。
必要なことは、稼ぐ部門への投資だ。
事業が拡大すれば、古くて使わなくなった工場の建物を本社
として使えばよい。
ソニーは努力して世界的な企業になった。
私が入社した当時のソニーは、中小企業の面影を相当強く残
していた。
だからこそ、社屋のなかには夢が詰まっていたのだ。

入社早々、お金を使わせてもらった。
現場への投資だった。
小さな本社だったが、稼ぐ部門へ投資を集中的におこなった。
どれほどお金を使っただろう。
そのおかげで利益を出せるようになった。
人へも投資をした。
採用費用は、中途採用者一人当たり100万円だ。
入社したとき100名ほどだった社員は、私が退職する約6
年間で約400名ほどになっていた。
約300名は中途採用者だった。
採用に対する投資額だけで約3億円を使ったことになるだろ
う。採用した多くの社員が活躍してくれたおかげで事業は順
調に成長していった。

成長する会社の実態を知った。
中小企業は、少し儲かれば、無駄なことにお金を使う。
事業が成長しないわけだ。
お金の使い方を知らないから事業が発展しない。
経営の原理原則はどこまでいってもシンプルで誰にでも理解
できるものだ。
私が知るソニーでも同じだった。

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