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AI

中小企業はAIに振り回されることなく人を活用しよう

AIの導入は雇用を奪うのではなく、新たに500万人以上の雇用
を生み出すという見解がありましたが、AIによる雇用削減、あ
るいは雇用の増加は中小企業に関係はありません。
あるとすれば、大手企業が人材を削減した場合には、その人材
をいかに活用するかということだけです。
中小企業は、AIによる大手企業の雇用喪失を利用して、優秀な
人材を雇用できるチャンスになります。AIにおける独自の投資
ができるのは大手企業だけだと、私は考えています。

ほとんどの企業は、汎用的なAIシステムを利用できるだけであ
り、それで企業の独自性が生まれるわけではなく、競争優位を
確保することもできないでしょう。
中小企業では、事業の成長を支えるのは人しかいません。
顧客はAIではなく、間違いなく人だからです。

低難易度の業務をあなどってはいけない。
どんな仕事でも顧客が求めることはあるし、むしろ労働集約的
なレベルが低いと思われる仕事においても、人のやり方次第で
高い付加価値を上げることができます。
労働集約的な仕事ほど、人間がおこなう仕事の格差は大きくな
ります。人ほど能力の幅がある存在もありません。

既存の人材や新規雇用した人材でも、これまであるビジネスを
見直すことで事業領域は変えられます。
人材の再配置を検討することも重要になるでしょう。
単にコストの最適化を進めるのではなく、労働集約的な仕事に
おいて、人間を活用して価値の創出に集中できる体制にするこ
とが求められています。

人材がもつ知識や技能の価値は、考える、動機づける、伝える
といった人間的な能力に基づくものです。
人間の間で思考を交換することは、体力勝負です。
AIにはできない領域でもあります。
体育会的な教育体系を整備することも重要です。
それは、単なる体罰的な体系ではありません。
自分でなにかをやりとげるために体を使えるようにすることで
す。仕事とは、頭も使うが、体を使いながら行うものだからで
す。

体を使わないで仕事をすると、スキルの劣化が起きます。
核心的な業務ほどスキルを磨くことが必要であり、同時に運動
同様、普段に体を使いながらスキルを維持、あるいはレベルア
ップしなくてはなりません。
中小企業の経営が傾く要因のなかには、経営者が現場から離れ
ていくことがあります。
事業が成長すれば、経営者が現場から離れていくことで、無駄
な仕事(接待、交際など)が増えていき、次第に経営的な体を
失っていくことを、私はみてきました。
ソニー子会社の経営者だけではありませんが、経営が順調な企
業ほど、経営者は現場を体で確認していました。
現場感覚は、現場で体得しておかなければ、その体はできませ
んが、現場から離れると、現場のスキルや感覚は急速に落ちて
いくものです。
中小企業の経営者は、とくに心しておかなければなりません。

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