中小企業では、予算実績管理をおこなっていないところが多い。
株式公開をする場合は、予実管理は必須だが、一般的な中小企
業では、会計システムから試算表を出してみている。
それも見るタイミングは遅い場合が多い。私が知る範囲の企業
では、申告対策や借入対策用に活用しているだけだった。
もっとも、規模が小さく経営者自身の頭のなかで数字は動いて
いた。この意味では、中小企業の創業経営者の頭のなかはでき
がよい。数字が自然とでてくる。私のような馬鹿な人間は、個
人事業主でも毎月予算管理しなければ事業の実態を把握できな
い。こつこつとやっている。
経理は馴染みにくい仕事のひとつだ。企業によって、そのやり
方は千差万別だ。私は中小企業の経理は苦手だ。株式公開する
とは、会計業務を標準化することになるので、私のような人間
でも身近に数字を把握することができた。
今、小さな企業の経理をしているのだが、かなりむずかしい。
理由は、各企業でおこなっている経理処理に一貫性がないから
だ。結構調べることも多く、なかには税理士へ確認するケース
もある。なかなかやっかいだ。
中小企業の仕事をすると学びの伸びしろがあることがわかった
が、それでも可能範囲で会計業務の標準化を進めておくべきだ。
現場を把握しながら、予算実績管理をすることで事業の全貌が
みえてくるからだ。