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資金繰り

規模が小さいほど自己資金や収益でやり繰りしている

資金調達は、中小企業にとってはなかなかむずかしいテーマ
です。タイミングよく資金調達ができなければ、企業の成長
に大きく影響します。
ある企業の調査によれば『事業が長期化するほど資金需要に
直面する機会が増える傾向が見て取れます。一方で、創業間
もない事業者の多くは資金調達経験を持たず、自力での運営
を重視する姿勢がうかがえました。 興味深いのは、個人事業
主やフリーランスにおいて資金調達未経験の割合が高い点で
す。規模の小さい事業形態では、外部資金を導入するよりも
自己資金や収益内でのやり繰りを優先する傾向があると考え
られます』とありました。

私がみている範囲でも同じような結果です。
少ない人員で事業をおこなっている会社は、自己資金と事業
の収益で十分事業を成長させています。
事業規模が拡大してくれば、やはり運転資金や投資のための
借入が増えていきますが、なかには銀行や信金などから借入
が必要ない場合でも、融資の依頼があったりするようです。
いわばお付き合いで借入をしているケースです。
キャッシュフローは潤沢で、本来借入が必要ないからです。
事業の収益で事業をまわせるレベルといえます。

補助金は大型投資をおこなう場合に利用されています。
ファクタリングやクラウドファンディングなど、多様な調達
手段もでてきていますが、私が担当している企業では利用し
ていません。
強い営業力と付加価値が高い事業をおこなっているため増収
増益が続いています。

調査では『現在の資金状況について尋ねた質問で「安定して
いて特に不安はない」との回答が最多。これは多くの回答者
が一定の安定基盤を築いていることを示します。しかし同時
に、「今後の資金繰りに少し不安がある」「かなり不安がある」
「明確に資金調達が必要」と答えた層も約45%。経営の安定
と不安が二極化している実態が浮かび上がります。 景気動向
や金利上昇、原材料価格の変動といった外部要因が、将来的
な資金繰り不安につながっていると考えられます。安定した
経営を維持する企業がある一方で、資金的に脆弱な層も少な
くないのです』とあります。

私の場合は、二極化の一方をみています。
資金調達は、資料の作成や準備が面倒なばかりか、利用した
い制度の内容を把握するだけでも結構大変です。
とくに小規模事業者や個人事業主では、借入の負担が大きい
割に融資を得られる可能性は低いものです。

資金調達は単に資金を得るためだけでなく、金融機関や投資
家との信頼関係を築くプロセスです。
必要書類の準備が不十分であれば評価を下げたり、結果とし
て条件の悪化や調達ができないことがあります。
補助金申請では、内容が複雑なこともあり、外部の支援が必
要になります。実際、私が関係したケースでは、外部の専門
家に依頼して対応してもらいました。

調査内容では、資金調達の中心は、現在でも銀行融資が主体
となっていますが、借入をする場合でも、やはり自ら付加価
値が高い経営を目指していくことが最大の武器になります。
適切な収益を確保し、キャッシュフローが潤沢な企業は、事
業における転換点があります。
そのチャンスを社員全員で勝ち取ることが求められます。
当然、正社員は勤続年数が長いのが特徴です。
新しく入社した方も退職することなく勤務されており、賃金
も確実に上昇しています。役員を含む、すべての社員の賃金
が上昇しています。

外注業者を使う場合でも、長期的な関係ができており、安定
した事業を毎年進めています。安い価格を求めて、あっちの
外注業者へいったり、こっちの外注業者へいったりすること
がありません。
受注は利益計画の範囲でおこなわれており、利益を確保でき
ない場合は受注を避けています。
現在は、事業者が減っている時代です。
安易に安値受注はしません。

あるいは建設事業に携わる個人事業主は、大手企業から潤沢
な利益を確保できる受注が続いています。特殊な技術が必要
であるため、こちらも毎期増益を確保しています。
多くの事業者がいますが、資金繰りで困窮している事業者は
いません。業種は違いますが、それぞれ付加価値が高い事業
をしています。
経営とは、ミクロでみていく必要があります。
世の中の流れとは、かなり違った様相があるものです
収益を確保している企業や個人事業主は、それぞれ事業に独
自な要素があるということです。

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