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時間管理

正しい時間管理は、経営の第一歩だ

私の現役時代、中小企業の時間管理は驚くことばかりだった。
始業時間前の朝礼や会議、さらに事務所の掃除をさせたりと、
まさにやりたい放題だ。
私はこの程度ことで文句はいわない。
理由は、私は始業時間の1時間前に出社するからだ。
中小企業と大手企業を問わない。
私の仕事のやり方だ。
賃金も不要だ。
自分で好きでやっているからだ。

もっとも、早朝の事務所で倒れていたり、オーバーワーク、
過労、業務過多、ワーカホリックといわれかねない。
死んでいれば過労死か。
勝手に出社して早朝から仕事をしていても企業には安全配慮
義務がある。私が現役時代の中小企業には、所定労働時間な
ど有名無実だった。早朝から出社させ、夜遅くまでサービス
残業をさせていたところもあった。
中小企業の創業経営者にしてみれば、当たり前の行動らしい。
他の企業よりも社員を働かせるのことが、売上と利益を上げ
る必須条件だ、とある経営者は豪語していた。

近頃、タイミー問題とやらがあるらしい。
ある企業で「タイミーの人が出勤3分前に来たので帰らせた。
着替えなどもあるから15分前に来ないと開店に間に合わない
という感覚が分からないのはヤバい」と経営者が判断したよ
うだ。

これなど、私に言わせれば、なんのことはないレベルの話な
のだが、今の時代の経営者としては問題がある。
飲食業などのようにユニフォームに着替えることは、労働の
ための準備時間になるだろう。
当然、分単位で賃金が発生する、と考えておくべきだ。
どうも中小企業と大手企業の常識には差異がある。
中小企業の経営者は、労働基準法を学んでいないため、ある
いは学んでいても無視するようだが、私の時代の経営者は自
分の独断で労働時間を決めていた。

大手企業出身の創業経営者でもこのような対応をしていたの
で、私はひどく驚いたことがあった。
経営者になると、自分の都合に合わせて勤務時間の管理をす
るのだろうか。だいたいこのような対応をおこなう企業の経
営は順調ではない。
倒産する企業もあった。
また、労働問題を発生させ、そのことで企業運営にダメージ
を与えた。

本来であれば、企業の創業期からきちんとした労務管理が必
要だ。時間に対してルーズな企業が発展することはない。
良い人材が集まらないからだ。
こんな経営は、経営者自身で自分のしっぽを追いかけている
ようなものだ。事業が成長発展することはない。

大手企業では、管理職が自主的に仕事を進めていた。
いわゆる権限委譲がなされているし、労務管理は適切に進め
られていた。
残業チャックなど、全社員を対象に毎月おこなわれており、
経営職に報告される。
中小企業では、多くのことが経営者の指示でおこなわれる。
なかには中堅上場企業でもワンマン経営がおこなわれていた。
これらの企業の共通点は、労務管理できる人材がいない。
経営者の横にいるのは、オームのような人間ばかりだったの
で、まともな経営になるチャンスがなかった。

残念だが、これから益々倒産は増えるだろう。
時間管理ができなければ、倒産の大きな要素になる。
人材を集めることができなくなるからだ。
中小企業の経営者が変われば、この国は、もう少し良くなる。
できないという経営者がいるだろうが、しっかりとやってい
る企業は成長している。
社員が定着し、生産性が高くなるからだ。
その点で正しい時間管理は、経営の第一歩だ。
これができなければ、事業が成長することはない、と体得す
ることができた。

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