ネットで調べてみると『2025年1月から5月にかけて、上場企
業の早期退職募集社数は減少したものの、募集人数は前年同
期比で約2倍に急増しました。これは、パナソニックHDなど
の大手メーカーによる大規模な人員削減が相次いだことによ
ります。募集企業の約6割が黒字企業であり、円安などの経
済環境の変化に対応するための事業再編が主な背景にありま
す』とあった。
日本の製造業では、黒字リストラが実施されているが、黒字
なのに人員削減するという矛盾した対応が常態化しつつある
のだろうか。
黒字リストラは、人員削減によって固定費を圧縮し、将来の
収益体質を改善するために実施されているのだろう。好業績
で実施されるため、従業員やマーケットから不信感を持たれ
る場合がある、と思われる。
また、ある記事では『三菱電機は「ネクストステージ支援制
度特別措置」として早期希望退職者を募集すると発表した。
2025年3月期の決算は売上高、営業利益ともに過去最高だっ
た。しかし、高年齢層に偏る人員構成を是正する目的で、希
望退職を活用する。
パナソニックホールディングスも同様だ。黒字決算にもかか
わらず、国内外のグループ従業員の約5%にあたる1万人規模
の人員を削減し、構造改革を進めている』とメディアで報じ
られていた。
人員構成に課題があるのだろうか。
内部の人間でないとなかなか判断できないが、若い人たちを
高額な賃金で雇用していかなければならない。大手企業では、
新卒者の賃金アップによる採用競争が激化している。
人口減少社会の雇用の課題が、中高年リストラの引き金とな
っているのだろう。
企業からみた場合、残ってほしい人材は必ずいる。早期退職
を進めながら裏で人事部などが画策することがある。
早期退職は、優秀な人材から辞めていくからだ。
また、反対に肩たたきも普通ある。
メディアの報道と実態はかなり違うものだ。
要は、中高年社員のなかで自社の業務遂行能力が低く、しか
も賃金は、業務遂行能力と比較して高い人材が標的になるだ
ろう。能力が低いといっても雇用されている会社のなかの判
断だ。あまり気にすることもないだろう。
雇用環境が変われば、高いレベルで仕事ができる人材は多い。
大手企業では、将来的に結果としての長期雇用になるだろう、
と考えている。若い人たちでもチャンスがあれば、他社へ転
職していくだろうし、企業からすれば、人材を確保しなが利
益を確保していくことが続く。
とくに製造業では、トランプ関税の影響をもろに受ける。
黒字リストラは確実に増えていくだろう。
本当の厳しさは、これからだ。
他方、中小企業には、人材採用というチャンスがやってくる。
大手企業の人材を活躍させることで事業の成長を確保しなけ
ればならない。
黒字リストラされた人材は、いかに働く場所がないか、とい
うことで悩むことになる。リストラされれば、賃金よりは、
働く場所がほしいものだ。
中小企業の経営者は、人を見る目が必要だ。
中小企業で一生懸命仕事をする人もいれば、大手企業風を吹
かせて会社を混乱させる人もいた。
人それぞれだ。
よい人材に出会えれば、過保護にする必要はないが、誠実に
接することだ。
創業経営者のよきパートナーとなってくれるだろう。
*このコメントは、noteと共有しています。