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仕事

仕事の素質は現場で磨かれた

どんな仕事でも人間の素質が開花するのは現場だろう。
私のようなわがままな人間でも現場でいろいろなことをやっ
てきたことで自らの素質が磨かれたと思っている。
現場なくして私はない。
営業の仕事では本社が主体だったが、ソニー子会社の管理部
門へ転職してからは仕事の主体は現場だった。
ソニー子会社の経営は、常に現場だ。
現場の課題を解決するために、経営職や管理職、そして管理
部門があった。

この意味でソニー子会社の面接において「現場を知る人間が
管理部門の仕事をするべきだ」と言った言葉は的得ていた。
徹底的に現場から発想することを学んだ。
私の理想通りの仕事のやり方だった。
じっとなどしておれない。
なにかあれば、私はすぐに現場に駆け付けた。

問題について確認するとともに現場の意向を聞くためだ。
もちろん、現場が正解をもっているわけではない、正解をみ
つけるために現場に入り、いっしょに考えていくことが重要
だ。答えを管理部門だけで出さない。時間がかかるやり方だ。

だが、このやり方は、問題や課題をつめることになる。
議論の応酬になることもあったが、いろいろな人間の意見に
耳を傾けた。
わからなくなるときもある。
それでも私は自分が納得するまで意見を聞きまくった。

方向性がみえてくれば、こちらのものだ。
後は現場のために企画をまとめ、運営会議に出すだけだ。
運営会議でまたもまれる。
あらゆる角度から質問が飛ぶ。
答えられなければ、再度、現場をいれて検討する。

私は現場で鍛えられ、運営会議で経営職や管理職から鍛えら
れた。たぶん、それほど仕事に対する素質はなかったと思え
るのだが、現場のおかげで自分の素質に磨きをかけてもらっ
た。同じように運営会議で出された質問によって鍛えられた。
人間の仕事における素質は、現場や経営職、あるいは管理職
とのやり取りのなかで磨きがかかることを体得した。

現場で経験した以上のことは、実践でなかなかできないもの
だ。この点で私がおこなう仕事のターゲットは中小企業が一
番よかった。
自分の能力を存分に発揮できる規模だからだ。
しかも、問題や課題が多い。
大手企業は、そもそも性に合わない。
自分に自由があり、行動範囲が広いほうがよい。
自由はそれほどなかったが、人が見える中小企業の大きさは、
私の仕事にはピッタリだった。

うまくいくことは少なかったが、中小企業ほどおもしろいと
ころはない。ある意味、ユニークだ。
経営者も、そして経営スタイルもだ。
ソニー子会社のようにしてあげたかったが、いろいろな要因
でなかなかむずかしかった。
それでも自分の意思で挑戦したからだろうか、今でも楽しい
思い出だ。今、小さな企業の仕事をさせてもらっていること
は、このうえない喜びだ。
むかしの感覚が蘇るからだ。
人間嫌いな私だが、仕事における素質を磨いてもらったとい
う点では、多くの人たちとの出会いに感謝するほかない。

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