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課題

構想力と課題の関係について

会社においていアイデアはないか、と聞かれることはあるの
だろうか。私は経験はないが、アイデアなどすぐにでるもの
ではない、と考えてきた。私程度の頭では、よいアイデアが
浮かぶことはなかった。会社で仕事をすることは、アイデア
を思いつくことではない。アイデアとは、そもそも簡単に浮
かぶものではない。

会社でどのように仕事をしてきたのか、と言われそうだ。
管理職で相応な賃金をもらっていた。
なにもできないではすまされない。
私は、とくに部下に現場が困っていることを片っ端からメモ
しておいて、と指示していた。
現場から課題を頂戴することを主眼に仕事をした。
管理部門の仕事など自分たちで考えて仕事をしたところで、
現場を混乱させるだけだ、と感じていた。営業時代、この光
景を嫌というほどみてきた。

管理部門の仕事は、現場の話をよく聞くことだ。
現場の人間は、不満を出しやすい人へ話をするものだ。
役職が上がっていくほど、現場の課題は伝わらない。
部下を活用しながら、部下とは、その課題について検討した。
勿論、部下がみつけてきた課題だ。
私は、部下の話をよく聞いて、部下の意見を聞いたうえで、
それから現場に向かった。現場には、課題が山積している。

私たちがやることは、現場の課題に優先順位をつけていくこ
とだ。課題を集めてみれば、会社ということころは課題の宝
庫だ。よくもまあ、こんなにあるものだと思う。
課題を解決しても、また課題はでてくる。
これが会社だ。
管理部門は、アイデアを考えるところではない。
実務の課題に向き合う実戦部隊だ。

強いていえば、アイデアが必要な場面は、課題解決に向けた
なかにある。それも大げさなものではない。
課題を解決するためのちょっとしとヒントくらいだろうか。
企業の未来をつくるところも身近に課題と格闘していた。
ソニーは売上高2兆円の大企業になっていたが、未来をつく
るところは、普通の場所だった。
まるで中小企業のようなたたずまいだ。

立派な建屋もなく、開発部門の人間はひたすら課題と向き合
っていた。優れた技術といえども遠くにあるのではない。
足元にある。
根気よく課題をつぶしていく人間たちがいるだけだ。
中小企業に足りないのは、課題をつぶす社風と根気よく課題
に向き合う人が少ないことだ。経営者だけが課題をみつけて
一人で奮闘していたが、これでは企業の成長はおぼつかない。

大手企業と中小企業の差は、社員が日頃から課題と向き合い、
そして優先順位を決めて必要な課題に取り組んでいるかどう
かだ。
創業経営者は、この仕組みをつくっていくことだ。
ある中小企業の社長が言っていた。
私より優秀な人間が多いので、私は自分の未来に向けた事業
を構想していける、と。
課題に向き合っていくのは、社員たちだ。
事業が拡大すればするほど、課題の難易度は高くなる。
事業とは、社員が課題と格闘していくことで成長していくも
のだ。

中小企業と大手企業の違いは、経営者そのものだ。
事業を拡大していける創業経営者には、未来の事業を生む構
想力が備わっていた。
大手企業では、この役割を社員が担っていることが多いだろ
う。大手企業の経営者は、構想力はなくとも優秀な部下がつ
くる未来の事業を選択していく力が問われる。
ソニー子会社時代、上司と先輩には構想力があった。
私は、常に現場の課題と格闘してきた。
構想力がない人間は、現場、現物、現実のなかで生き抜いた。
実戦部隊がいなければ、構想力は、絵に描いた餅になるから
だ。人には役割があるということだ。

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