ソクラテスの言葉に『「彼らはみな、自らの職能において成功
を収めていたために、他の事柄においても誰よりも賢明で、
重要な人間だと思っていた。この誤りによって、彼らが持っ
ていた知恵までがかすんでしまうようだった」「名声のある者
ほど実は愚かであり、劣っていると思われている人々ほど見
識が優れていた」』とある。
中小企業の経営者は優秀だ。自ら創業し会社を維持し、事業を
おこなっているからだ。だが、中小企業の経営者はほど、自分
の殻に閉じこもっている人間もいなかった。多くの創業経営者
は、優秀さの罠にはまっていた。
『ソクラテスは街を歩き、尊敬を集める政治家、詩人、芸術家
と対話し神託が誤りであることを証明しようとしたが、そのた
びに失望することになった。「彼らはみな、自らの職能におい
て成功を収めていたために、他の事柄においても誰よりも賢明
で、重要な人間だと思っていた。この誤りによって、彼らが持
っていた知恵までがかすんでしまうようだった」「名声のある
者ほど実は愚かであり、劣っていると思われている人々ほど見
識が優れていた」ともある。
中小企業の経営者ほど、かみしめておきたい言葉だ。この罠に
よって経営がうまくおこなわれないことが多い。今の政治家と
て同じような罠にはまっている。歴史というものは、残酷だ。
経営も同じなのだ。