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マネジメント

忖度しない態度は煙たがられますが、会社の問題点を確実に把握していました

私は、会社などというところは、機能で人間が集まったところ
だと思っていましたから、ずけずけと物を言っていました。
新入社員時代からこのような態度でしたが、なぜか、上司や営
業所長には気に入られていました。まあ、若いからそのうち営
業の実態を知ることになるだろう、程度にみられていたのかも
わかりません。

それでもずけずけ言うことを言って、営業として販売実績を上
げていきましたから、だんだん発言を認めてもらえるようにな
ったようです。
それでも平社員です。経営マネジメントに関して話をすること
はできませんでした。鬱屈した営業時代を送っていました。
どう考えても経営方針や施策のレベルが、この会社は低い。
みなうんざりしていました。

それでも言われたことを粛々とやっていくのですから、多くの
みなさんは言われたことをやることが身についているようでし
た。
私は、この会社には将来がない、と感じ転職しました。その後、
転職したソニー子会社には尖った人間ばかりがそろっていまし
た。私は、唖然としました。
私程度の尖り方では、尖ったといわないのです。

尖った性格とは、物事の本質を指摘できるということです。た
だし、足りない点があります。指摘と同時に施策を打って、改
善や改革を実行していくという行動力です。
ソニー子会社では、私は普通の人間でした。むしろ社内にいる
尖った人たちをを捕まえて、問題点を把握することに注力しま
した。能力がない私には、尖った人は尖った性格だからこそ、
他の社員や組織にお構いなく物事の本質を突いた指摘ができる
のだ、と心からそう思いました。

むしろ、そのような人間の尖った性格を否定するのではなく、
尖った人の能力を活用させてもらうことを考えて行動しました。
普通の人であれば、他部署を無用に刺激したりしないので、問
題を丸く収めて報告することが多いのではないでしょうか。そ
の結果、重要な問題が可視化されないまま放置されるというリ
スクがあります。実際、このようなリスクはいたるところにあ
りました。

このような観点で企業経営をみていけば、クセがある尖った人
たちの能力を活かすことは、経営者の必須条件です。
中小企業ほど、尖った社員と、そこからみえてくる課題を分析
し、必要な施策を考えて実行できる社員のふたつのタイプの人
間が求められます。

貴社は、経営者(社長)のいうことばかりを聞く社員で構成さ
れていませんか。
そのような企業では、社長の能力によって事業が成長している
間は、それでもよいでしょう。しかし、事業が成長拡大してく
れば、必ず経営者の能力に限界がみえてきます。事業が成長し
ている間にやることは、人材のバランスを考えた採用と配置を
することです。事業の成長を確実にしていくために、忖度しな
い社員の存在は、企業の成長にとって意味がありました。

私のような変な人間を採用する中小企業の経営者は、少なく、
しかも、採用のプロセスは緩慢でした。中小企業の経営者ほど
自分自身の目で人物を確かめて採用する必要がありますが、こ
れができていない経営者は多いものです。
私のような変な人間を採用して大企業へ変貌させた経営者は、
一人だけでした。

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