多くの経営者は、自分で企業を経営しているのだから、サラリ
ーマンと比較すると、非線形の人生を歩いているのではないで
しょうか。ところが、経営者という非線形の立場につくと、な
ぜか線形の経営をするようになります。
おそらくですが、経営者は非線形の立場をもつことで、自分は
非線形の経営をおこなっていると錯覚してしまうのかもわかり
ません。

多くの中小企業の経営者が、線形のビジネスをおこなっていま
す。この理由も簡単です。答えをみつけることが容易にできる
からです。いわゆる、そこそこの経営ができるようになります。
接待交際費も結構な金額が使えます。利益さへでていれば、誰
からも文句は言われません。どこにでもいる経営者の生活に慣
れ親しんでいきます。

非凡な経営者だった人が、わけもなく凡庸な経営者へ変わって
いきます。非線形の経営をおこなっている経営者は、私がみて
きた事実から言えば、経営者の日常的な活動そのものが非線形
であり、交際費を使って飲み歩いているようなことは、まった
くありませんでした。自己に厳しく、社員へは思いやりがあり
ました。