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経営環境

日本ががらがらぽんになる兆しだろうか

日本的成長が衰退した1990年代後半からは、当然だが企業の成
長が停滞、あるいは縮小する時代に入ってきた。あっという間
に、今では人口減少により経済が衰退していく時代を迎えてい
る。
現在の円安をみていると、国内経済は厳しさを加速させていく
だろう。この30年の間、人事制度では、今日色あせた感があ
る「成果主義」の導入や早期退職の増加といった低成長に合わ
せた対策が施され、年功序列主義から能力主義、成果主義が跋
扈してきたが、経済環境は、円安や人口減少によって企業間格
差が明確となり、大手企業のなかには、現在でも早期退職を実
施する企業がある。

若い人たちの中でもビジネスにおける能力が高い者は、早期に
昇進、昇格するなどの恩恵を受けているが、他方、従来のよう
な社内研修や日本企業のもっとも得意だったOJTの減少から、
一部の若い人達にとっては、従来以上に厳しい仕事環境になっ
ている。
その結果、早期に仕事のスキルを上げたり、新たなスキルを獲
得するため自費で外部講習を受講するといった、個人を中心と
した職業における学習社会が形成されてきている。
いわゆるリスキリングだろうか。。。

これらの個人主義と相まって個人の転職の機会が増えており、
若い世代にとって簡単に自分が目指す仕事に就けるという現実
がある。
他方、企業側からは、長期的な展望に立った人材育成や企業に
対するロイヤリティーの減少といったことが大きな課題となっ
てきた。一部の大企業を除けば、人材の長期育成が難しい時代
である。

しかも、2008年リーマンショック以降の経済成長の大幅な低下
によって、社会情勢を一変する状況が出現した。
超氷河期の就職環境から大留年時代へ向かうのではないか、と
いった観測がされていたが、現在では、一転人口減少による人
材難の時代になっている。
これもこれまでにない経営環境の変化であるといえよう。
それもこれまで経験したことがないほど長く続く環境の変化と
いえるだろう。
これから当分の間、日本社会は、どのような方法で経済成長モ
デルを再構築するのだろうか。
企業においては、独自性をもった経営モデルをどのように構築
していくかという新たな挑戦をしなければならない時代を迎え
ているようだ。

人口減少社会は、中小企業やベンチャー企業にとっては、厳し
い時代だ、と感じている。
もっとも大手企業でも同様だ。
どんな企業にとっても判断、決断と実行力が試される時代だろ
う。私は、これも悪くないと考えている。
本格的な企業競争がはじまるからだ。

本来、企業の経営活動には、独自性を生みだすための競争原理
が働くことが重要であり、経営者の経営能力によって成長でき
る企業が明確になっていくことが大切だ。
そのような経営者が率いる企業が、ベンチャー企業、大手企業
にかかわらず出現することが、本来、望ましい姿だろう。
そのような企業に人材は殺到し、人口減少など関係なく活発な
採用活動がおこなわれ、応募者にも競争原理が働き、良い意味
で人に磨きがかかる。

なんといっても独自性をもつ企業を創造していくことが一番だ。
これができなければ、ベンチャー企業も大手企業もない。
人口減少社会では、そもそも国内主体の企業は、これまでと同
じことをやっていては自然に売上が下がり、業績悪化は必然だ。
実は、ここがよい。
本格的な競争がはじまり、企業間格差が明白となり、いろいろ
なことに挑戦しようという気概が嫌でも持てるようになるから
だ。自分ではなかなか変れない変わらない日本人ではあるが、
危機のときの転換は、驚くほどはやくてアグレッシブだ。

企業の独自性が発揮されることで賃金が上昇してくれば、人材
のグローバル化が急速に進むだろうし、人口減少社会だが、若
い人たちも安閑としていると、このような変化の波にあっとい
う間に飲み込まれてしまうだろう。
今の売り手市場は、当面の人材確保競争だが、この先、日本経
済の成長鈍化とともに、企業業績が悪化する兆しがみえてくる
ようであれば、本格的な人材獲得競争、それもグローバル人材
を含む獲得競争になっていくはずだ。

昨年、入院してわかったことだが、病院内はグローバル化して
いた。会話は、翻訳機を通しておこなわれており、言葉の壁な
どなくなってきている。
POCKETALK(ポケトーク)を開発する企業は、2025年中に株
式上場を目指して上場の準備を開始すると発表した。 親会社の
ソースネクストが保有する株式84%の一部を売り出し、上場時
の時価総額は約1000億円になるだろうとみられている。
日本語という壁も、案外簡単に壊れそうな気配だ。

私は、日本においても人口減少という要因によって、渋々だがグ
ローバルな経営環境が出現する予兆があると思っている。
円高を享受できるのは、あくまでグローバルに活動する一部大手
企業だけである。国内中心の企業にとって物価の上昇は、材料費
が高騰し、確実に原価を押し上げる。
建設業では、この問題に直面しており、急速に業績が悪化してき
ている。就職活動は、売り手市場だと喜んでばかりいると、経済
環境の激変でいつ企業を追われるかわからいという変化の波が訪
れているように思える。

だからこそ、個人は真剣に仕事に向き合い、自分のために挑戦し
ておくことだ。変化の波に飲み込まれない人間とは、どのような
時代であろうと、物事の原理原則を体得しているものだ。
今の日本をがらがらぽんすると、企業も人も本格的な競争社会に
なっていくのではないだろうか。

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