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経営管理

仕事に限らず、なぜを繰り返すのには理由があります

なぜを繰り返すのか、というのには理由があります。

会社側や社員の課題認識の欠落やその場限りの議論、あるいは
数字から導き出される結論が陳腐であったり、また記憶力は有
限でも、思考力は無限だという前提があるからです。

“なぜ”の原点では、ソニーで学んだQMDEIという考え方があり
ます。ちなみに、現在のソニーでやっているかどうかはわかり
ません。

QMDEIは、次の言葉の略です。

Q=Quality
M=Management
D=Determination
E =E ducation
I=Implementation

それぞれの頭文字をとってQMDEIと称されている。
私が在籍していた当時のソニーでは、”ソニーの使命とQMDEI
の目的”について研修をおこなっていた。

現在、一般的な言葉になったが、”Customer Satisfaction”を
全社的な企業風土として確立するためにグループ企業を含め
て推進していた。
QMDEIは、いかにしてお客様の満足を得るかという企業目標
達成のために、ソニー内部で確立した経営手法のひとつである。
私はこれまで多くの研修を受講してきたが、そのほとんどを忘
れているが、QMDEIの手法はCSに限らず、あらゆる業務に活
用できると思っている。

そのため研修以降、どこへ行ってもなにか問題が発生する度に
研修資料を捲りながら問題点の改善を進めてきた。
これまで実践で活用してきたのには少し訳がある。
それは、私はいろいろな物事を眺めていると、ついこれは”な
ぜだろう”と思う習慣が身についている。

どうしてこのようになったかは、あまりよくわからない。理由
はどうあれ、仕事を進めていく上で、常に”なぜこのような対
応をとるのだろうか”、といった疑問を持ちながら、また、そ
の疑問に関する背景や根拠を突き止めるまで、自分が納得でき
る“解”を見つけるまでやるという習性が本性になってしまった。

”なぜを繰り返す”ことで現状の課題を見つけ出し、具体的な対
策をあぶり出すことができるようだ。
ソニーでは、この”なぜ”を全社員で進化させていきながら、会
社があるべき姿にしていこうということで体系化を図っていた。

経営者から一般社員まで、この”なぜ”をおこなうことで問題の
本質に到達し、業務の本来的な改善を実行していた。
上司からすれば、会社内で共通言語をもつことは、一般社員と
仕事を実行する際の課題解決に対する理解が進み、しかも問題
点があれば”なぜ、なぜ”手法で具体的に解決していくことにな
る。
実にシンプルでわかりやすい。
他社へ転職してからも自ら活用してきたが、ソニー時代同様に
機能することがわかった。

QMDEIの手法を簡単に説明しよう。

先ず図1では、企業経営の鉄則である経営戦略と経営戦術(方
法)について説明している。表現方法は各社各様だろうが、内
容はそれほどかわらないと思う。

経営者による経営方針(経営戦略)がだされ、それに基づいて
各部門の戦術(経営管理)が実行されることになる。
当然、良い経営戦略と良き経営戦術があれば①のエリアに該当
する。また、その他のエリアに該当する場合も①のエリアへ到
達させるべく、日常業務の改善を全社員で実行していくことに
なる。
どの企業においても到達すべき目標は、すべて①のエリアだと
いうことは理解できているものだ。

また、良き経営者が存在することで良き経営戦略を打ち出すこ
とが可能だろう。しかしそれだけでは目標達成はできない。
理由は、良き戦略を実行できる社員がいてはじめて目標達成が
可能となるからだ。
経営戦略は、実行レベルになった途端に経営管理(戦術)にな
ると言われる所以である。

しかも良き経営戦略は優れた経営者一人で描くことも可能だが、
経営戦術レベルになると同時に、社員の実行能力、実現能力へ
転化される。
経営管理(経営戦術)の重要さは、このように経営戦略に基づ
く事業展開ができる社員を何人もっているかで、その達成が決
まるといっても過言ではないだろう。
それゆえ社員一人一人が経営戦略を実行できる能力を備えるた
めに、日々の実践を経てその経営管理能力(経営戦術能力/業
務遂行能力)が身についてくるものだ。

経営者の中には、この理屈が理解できていない人がいる。
一般的に経営者は、損益計算書が好きだ。いくら儲かっている
かがわかるからだ。
では、儲けるための源泉といわれる投資のための資金はどこに
あるのか。当り前だが、貸借対照表の中にある。経営管理とは、
いってみれば貸借対照表の中にある人的資産と物的資産として
のストックとして捉えることが可能だ。ストックには、資金と
しての内部留保金と人における人財がそこに表されている。
このことは、それぞれの企業が企業独自の経営手法によって長
い期間をかけて積み上げてきたものである。

良い業績を上げることができる企業は、経営戦略もさることな
がら、その経営戦略を着実に実行しながら結果を残せる人材が
多数いるということだ。
図の四つのエリアは、仮に経営戦略が正しくて結果が出ていな
いということは、経営戦術レベル(経営管理)における人材に
課題があるということになる。
中小企業は、このタイプがほとんどである。どこに真の課題が
あるかを真剣に考えてみることだ。

上の図2は、QMDEIのフローチャートである。
QMDEIは、経営者から一般社員まですべてが対象となる。先
ず経営者、管理職、一般社員に限らず目標達成に向けたそれ
ぞれのレベルにおける「決意」が必要となる。いわゆる”コミ
ットメント”であり、コミットメントとは、日本風に言えば、
”やると思えばどこまでもやるさ”という意志の表明である。

次に経営者、部下をもつ社員は、それぞれのポジションにおけ
る役割を前提として部下を指導教育することが必要になる。
なぜQMDEIを通して会社目標を達成させるかといった企業理念
の説明や、あるいはQMDEIの具体的な進め方を指導教育してい
きながら、目標達成に向けた仕事の改善をおこなっていくこと
になる。

また、監査部門は、業務監査をおこなうことで適正な業務の進
め方の指導と改善を進言し、企業目標達成のためのサポートを
おこなう。ソニーでは、毎年1回、抜き打ちで業務監査が実施さ
れ、監査と同時に業務改善の指導が具体的になされている。
当然、社員に対する指導育成と問題がある業務プロセスがあれ
ば業務プロセス自体を改善させていくことになる。

実行レベルでは、社員からの問題点や課題の抽出がおこなわれ
るが、なにもQMDEIを意識することなくやるべきことなのだが、
日常業務の中から気づいた人が出していくことになる。至急で
ない課題等は、一か月まとめて出して検討会をおこない改善さ
せていく。検討会において改善させる内容をより具体的に、そ
してより本質まで近づけるために「ソニーの窓分析」を活用す
る。「ソニーの窓分析」は次回書くことにする。

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