経理 記帳代行ならエヌエスアカウトスタッフ

労働時間

労働時間の自己申告制はやめておいたほうがよいでしょう

労働時間の管理は、サービス残業や過重労働防止の観点か
ら適正な把握と管理が求められるところです。
若い人たちが経営するベンチャー企業などでは、従業員の出退
勤を自己申告でおこあっていることがありますが、労働時間の
把握は、原則として、タイムカード、あるいはパソコンの使用
時間の記録などの客観的な方法で行うことが義務付けられてい
ます(労働安全衛生法66条の8の3、労働安全衛生規則52条の7
の 3)
また、企業はこの労働時間の記録を3年間保管する義務があり
ます。

労働時間の把握は、タイムカード等の客観的な方法によること
が必要だとされていますから、これを自己申告制によって労働
時間の把握をすることになれば、そのデータは客観性に乏しく、
従業員の過少申告により過重労働が発生する場合があります。

平成29年1月20日付、厚生労働省の「労働時間の適正な把握の
ために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、労
働時間の自己申告制についても、やむを得ない場合は許容され
るとしていますが、その場合も、次のような義務付がなされて
います。

労働時間の管理者は、労働時間を一般従業員から正しく自己申
告させるために十分な説明をおこない、自己申告された労働時
間と実際の労働時間が一致しているかどうかについて、必要に
応じて実態調査を行うことが求められています。
特にパソコンの使用時間の記録や職場への入退場記録があると
き、その記録と自己申告された労働時間との差が大きいときは、
実態調査をおこない労働時間の記録を補正しなければなりませ
ん。

私が在籍した企業では、出退勤管理をタイムカードでおこなっ
ていましたが、私が入社するまで9時、17時にタイムカードを
打刻させることが慣習化されていました。
あるとき、労働基準監督官の臨検がおこなわれ、監督官から直
近3か月間のパソコン利用履歴のデータを出すように求められ
ました。
私が入社してからは、仕事の実態に合わせてタイムカードを打
刻させていましたから、問題はありませんでしたが、出退勤を
タイムカードでおこなっていても、自己申告制よりさらに問題
があるやり方でおこなっている企業があります。
自己申告制も同様に、企業が意図する出退勤時間を記録させる
など、労働時間管理における不正の温床になっていることに注
意が必要です。

また、休憩や自主的な研修等の時間だとして報告されている時
間でも、実際には業務に従事していれば労働時間として扱うこ
とになります。
さらに自己申告できる労働時間に上限を設けるなどして正しい
自己申告を妨げないようにしなければなりません。
例えば、従業員に日報を提出させた場合、日報に書かれている
始業時刻と終業時刻を記載することで労働時間を把握する方法
は自己申告制にあたります。
このような会社は、厚生労働省のガイドラインの基準を満たし
ているかどうか確認することが必要となります。

労働時間の問題は、中小企業ほど労働者と経営者の認識が大き
く違うところですが、だいたい経営者が拡大解釈したり、いい
とこどりしていることが多く、労働問題化することが多いとこ
ろです。
中小企業も時間管理の原則に基づき、創業からはやい段階で適
法な労働時間管理を採用し、稼ぐ経営を徹底することが重要で
す。
さもなくば、労働基準監督署に摘発された時点で事業は終わる
でしょう。
今般の人口減少社会では、採用が厳しくなることは、中小企業
の経営意識が高くなることを意味します。
適法な経営の上に稼ぐ経営ができなければ、経営が成り立たな
い環境になってきています。
はやくこのことに気づく中小企業の経営者ほど、事業を成長さ
せ、拡大していくことが可能となるでしょう。

news allread more

share this one