経理 記帳代行ならエヌエスアカウトスタッフ

経営判断

大手企業の早期退職は、中小企業ではチャンスです

先日、メディアなどで大手企業の早期退職が報道されていま
したが、ふたつのタイプがあるようです。
オムロンやワコールのように業績悪化に伴うケースとソニー
子会社(ゲーム)のように業績悪化ではありませんが、将来
の体制を再構築するためのおこなう早期退職です。

一時期、解雇法制についての議論が進んでいましたが、現状
は、その議論も下火になって、従来どおり解雇について厳し
い制限が課されています。
もっとも、実際に、解雇について法的規制がおこなわれてい
る実態があるのは、大手企業だけだといってもよいでしょう。
多くの中小企業では、解雇予告や即時解雇要件を満たすだけ
で解雇ができると考え、事実、解雇をおこなっています。
私も三度ほど解雇されましたが。。。

もっとも従業員のほうでも、このような企業に在籍する価値
がないと、さっさと退職していくケースは多いようです。
解雇要件は、大手企業のリストラに大きな影響を及ぼします。
結論から言えば、指名解雇ができないため、早期退職制度を
作り希望退職者を募ることになります。

日本企業における早期退職制度は、相当優遇された制度とな
っており、今後は、必ずしもそうではなくなるかもわかりり
ませんが、それでもこのような制度を有効に利用するのは、
大企業内で優秀だと評価される社員でしょうか。
理由は、退職後も自由に自分の能力を活かした仕事ができる
からです。

この結果、企業内部では、本来企業を支えていくべき社員が
流失し、自社の存続にかかわる有能な社員が枯渇する状況が
生まれてきます。
米国などでは、原則解雇の自由がありますが、我国の場合
、判例は、解雇につて「社会通念上相当であるという理由」
により大幅な制限を設けています。
かくして早期退職制度を活用したリストラは、一歩間違うと
企業価値を長期的に奪ってしまう弊害がつきまとうことにな
ります。

リストラ後の成長戦略が明確でなければ、大幅な業績の悪化
を招くことになります。
いくつかの企業を除き、工場閉鎖や人員削減をおこなった大
手企業の業績回復が思わしくないのは、このような背景があ
ることを認識しておく必要がありそうです。
リストラ=人員削減だけをおこなっていけば、企業が疲弊す
るのは火を見るより明らかです。

企業内部のマネジメントスタイルなど、旧弊が残っていれば、
それはまた、次の成長を妨げる大きな要因になり得ます。
リストラのショックと同時に、一気呵成に、大胆に経営スタ
イルを転換する必要がありそうです。

一時日産自動社がうまくリストラをやりとげましたが、今、
その弊害が思わぬところででており、これからの業績に影響
がでてくる可能性がでてきました。

情緒的な日本人は、どうしてもこの辺の対応が苦手です。
文化の違いと言えば、それまでですが、日本人だけの集合体
では、非常にむずかしいのでしょうが、比較的論理的な思考
ができる理系出身の経営者を意図的に据えるなど、上手くや
れる方法はあると思われます。
実際に、良い方向へ転換している企業をみると、このあたり
の経営マネジメントに優れているように見えます。

他方、中小企業の場合は、超短期的な業績ばかりをみている
ため極端な事業運営がおこなわれています。
目先の業績が悪くなれば、キャッシュアウトを防ぐため、す
ぐに人員整理をおこないたがります。
資金繰りから言えば、致し方ないのでしょうが、それにして
もいとも簡単におこないます。
業績が回復すれば、また採用すればよい程度に社員をみてい
る企業が意外とあります。
このことは、心しておく必要があります。

本来、中小企業ほど、人材の優劣で企業成長の格差が生まれ
ます。
いかに優秀な人材を育成できるかが、中小企業の将来を決め
るといってもよいでしょう。
だからこそ中小企業は、大手企業以上に時間をかけて有能な
人材を育成する必要があるのです。
また、そのことで企業業績を大きく伸張させることができ、
大企業を凌駕するほどの高い成長性が生まれます。
このような観点でみれば、大手企業の早期退職制度は、中小
企業にとってはチャンスなのです。
ただし、大手企業の社員を使いこなせる経営者のマネジメン
ト能力と将来を見据えて、そのような人材に意思決定させて
いく仕組みが必要になります。
これができなくて、大手企業出身者を無能呼ばわりするよう
では、中小企業の将来はないのではないでしょうか。

news allread more

share this one