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労働環境

中小企業から抜け出すための覚悟

中小企業では、いつも人手不足でしょうか。良い意味では成
長力があるからこそ、人手不足になっているのです。中小企
業にとって不足している人材を大手企業出身者に期待するの
は当然でしょう。あらゆる経営リソースが不足しているから
です。

しかし、私が経験した範囲でみても大手企業と中小企業では、
驚くような違いがあります。朝の出社からして違います。始業
時刻前に出社して朝礼をやるなど、中小企業は、まさに朝飯
前のことでしょうか。この点だけでも労働基準法からみれば
問題になるところでしょうが、そのようなことはお構いなし
でした。社員も当たり前だ、と思っているから不思議です。

このような状況を指摘したり、文句でも言おうものなら、経
営者から説教をくらうことになるでしょう。言い過ぎれば、
問題社員として解雇もあるのではないでしょうか。もっとも、
このような理由で解雇すれば、不当解雇になりますが。。。
私はどうしていたか、と言えば、私は、なにごとも好奇心旺
盛に学ぶ、観察するタイプ(遊びと同じ感覚なのですが)で
すから、この状況をよく観察していたというのが本音でしょ
うか。中小企業の労働環境は、設備やオフィスだけでなく、
精神面でもきついものがあるかもわかりません。比較的人間
関係が濃いといえるでしょう。
リンクの資料によれば、人間関係はメリットだとされて
いますから、私自身は濃い人間関係が苦手で、私が感じたデ
メリットは、他の人たちにとってはメリットになっている可
能性があります。この辺は、人によってとらえ方がかなり違
うところでしょう。

私は大手企業時代から、朝は、人よりはやく出勤してその日
の仕事に関して確認を怠らいタイプでした。始業時刻などに
関係なく出社、あるいは取引先に直行していました。単純に、
中小企業の人たちよりも働いていたでしょう。だから、始業
時刻前の朝礼など、私にはなんら問題はありませんが、他方、
私の仕事のやり方を、他の社員へ強要することも好きではあ
りません。

やはり、多くの社員は、始業時刻から終業時刻の間で生産性
よく仕事をしたいはずですから、私と同じようなことをする
必要などありません。私は、人生すべてが遊びの感覚なので、
このようことに出くわしても驚いたりしないだけです。
それから中小企業といえども、株式公開を目指す企業への転
職が多かったので、経営上の問題があるケースについては、
経営者に指摘し、改善するための施策を考えることが仕事で
した。

中小企業的体質から抜けだすためには、どうしても事業運営
のスタイルを変えることを求められるのですが、経営者や従
業員の意識を変えてもらうことが、意外とむずかしく大切な
ことであり、時間もかかります。この点、株式公開を目指す
ことは、一定のルールの縛りがありますから、経営者と従業
員の意識改革にはうってつけです。

問題は、株式公開をしないような中小企業ですが、この場合、
経営者の資質によるところが大きく、経営者との巡り会いと
いう「運」次第となるでしょう。大手企業でも上司は選べま
せんから、その意味では同じなのかもわかりません。それで
も精神面を含めた環境は、大手企業では自由度が高く、中小
企業と比較すること自体がむずかしいものです。
中小企業から大手企業へ転職は、うまくいくことが多いと思
いますが、反対に大手企業から中小企業への転職は、多くの
点でギャップがあり、結構むずかしいと考えておいたほうが
よいでしょう。
経営者が大手企業出身者であっても企業の運営は様々で、こ
ちらが期待するほど適法に事業(例えば、労働基準法を順守
しながら事業運営をおこなうなど)をおこなっているかどう
かは、やはり人次第です。

ある超ワンマン企業でいっしょに在籍していたエンジニアの
方は、私と同時期にその企業を退職し、その後キャノン
に転職されましたが、それから20年間、幸せなエンジニア
人生でした、と年賀状をいただきました。
私の経験から言えば、今、中小企業で苦労されている方こそ、
努力して大手企業を目指してほしいと考えています。大手企
業の門戸は意外と広く、多くのチャンスがあるものです。

中小企業の経営者は、前述したエンジニアの方のような人材
を有しているのですが、活躍する舞台がないのです。社員が
辞めたときほど、自身の経営スタンスを見直すチャンスでも
あります。大手企業の経営実態を知らなければ学べばよいだ
けです。学んだことを実践するだけで、他社を凌駕できるで
しょう。厳しいですが、中小企業から抜け出すためには、覚
悟が求められているのです。

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