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経営マネジメント

なぜ自由な会話が生まれるのか

ソニー子会社へ入社して感じたことは、なぜ自由な会話がで
きるのか、という疑問でした。入社したその日から、以前か
ら在籍していたように上司は話をしてくれるのです。しかも、
社長に対しては「さん」で呼ぶし、いっしょに仕事をしてい
る他部門の仲間には「ちゃん」ですから、私には驚き以外あ
りませんでした。とにかく社内の会話がやわらかく自由な雰
囲気がそこら中漂っているのでした。私がなにかかしこまる
こともないのです。
他方、新卒で入社した企業は、社内に目に見えない階層があ
るようで部長、課長、所長といった名称で堅い会話が飛び交
っていました。上司だけは、転職で入社してきたようでかな
り違うタイプだったでしょうか。今話題の慶応卒で前社は化
粧品会社だったからでしょうか。そういえば、ソニー子会社
で最初に仕えた上司も慶応卒でしたから似ていた部分もあっ
たように思えます。二人とも自分をしっかりともっていて(
いい意味でも悪い意味でも)、言うべきことは、きちんと発
言していました。そう考えると、社風だけではない要素があ
りそうです。

それでも営業職時代、上司との会話は自由闊達でしたが、社
内における硬直した(どこを切っても同じことしか言わない)
組織と会話には閉口しました。たまに部長や課長と飲み会へ
いくと、私と同期の二人でガンガン意見を飛ばすと、お前た
ちは生意気だ、と言われていました。無理もありません。入
社早々、ストレートに文句(異見)ばかり言うのですからね。
残念ながら、異見をなんど言ってもなにも変わらない会社で
した。とにかく息苦しくて硬直的な体質に毎日悶々としてい
る日々だったように記憶します。地方へ転勤してからのほう
が、むしろ自由な環境でしたが、また、自由闊達に異見を言
い合える上司がいたからですが、それでも支店の責任者のマ
ネジメントは、本社時代と同じでした。

会社のなかには間違いなく自由に意見交換ができる気質をも
った人たちがいるのですが、なぜ経営マネジメントは硬直的
になるのでしょうか。やはり経営職から発言される言葉とそ
れを受けて実行される経営活動が、いわゆる言葉そのものが
硬直的なため、管理職が経営職同様なマネジメントと事業活
動に陥ってしまうようです。これは、次回に書くソニー子会
社のような自由な経営マネジメントでも同じ構造になります。
経営職の発言と経営行動が事業行動(人と人のコミュニケー
ションを媒体として)を拘束するという証左ではないでしょ
うか。やはり経営職(キーマン)の言葉は、限りなく重たい
もののようです。

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