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経営

修理売上を予算化できるか

修理売上を予算化できるのか、という問いがありますが、答
えは「No」です。修理=なにかが壊れる、なにかが不調とい
ったことですが、すべて偶然で決まるものです。電気メーカ
ーなどでは、そのため修理を行う部門や子会社は、コストセ
ンターになっています。メーカーだけに限りませんが、なに
かのメンテナンス作業などをおこなっている企業も同様でし
ょうか。

私が在籍していた企業は、プロフィットセンターとして事業を
おこなっていましたから、事業計画上は、修理売上と費用を
計上し、予定利益を算出していました。実際は、まったく無
意味ですが、あくまで数字から事業をみるためです。社員か
らは、クレームをつけられることが多かったように記憶しま
す。経営側も事業の実態を理解していましたから、数字を通
して事業年度における課題を抽出するために活用していまし
た。同時に、修理をコストセンターからプロフィットセンタ
ー化していき、お客様に適正な修理費用を請求する体制を構
築するためでもありました。
なんといっても修理をおこなう部門の課題は人件費です。部
品代は100円足らずでも、修理代は修理工数に応じた人件費
がかかりかなり高額になります。お客様には、その内容と理
由を理解してもらうことが必要になります。

このため企業内でなんども検討を重ねながら、修理費用の内
容別の工賃を確定していきました。メーカー修理だからでき
ることですが、さらに業務用機器という仕事や事業を支援す
ることなどで使用する機材、いわゆる業務用機器だからでき
たともいえます。一般的な企業では、競合他社の修理費用が
存在しますから、修理部門で利益を出すことはなかなかむず
かしく、修理部門をコストセンター化しているところがほと
んどではないでしょうか。

経営者は、事業を構築していくうえで、どのような機能を自
社に置くか、さらにプロフィットセンターにするか、あるい
はコストセンターにするのか、を綿密に検討する必要があり
ます。
私が関係したある企業では、コストセンター化している事業
において、可能であれば外部へビジネスを展開してプロフィ
ットセンター化してはどうですか、と進言しました。一部は、
この企業において、そのようなビジネスをやっていたことか
らも実現の可能性が高いと判断しました。

このタイプのビジネスができる企業は、大手企業の子会社に
多く存在していますが、なかなかやりません。理由は、ほと
んどの経営者が腰掛で子会社へきているからです。無事名馬
でしょうか。日本企業の挑戦しないカルチェーは、こんなと
ころに多くみることができるようです。
社員は、与えられた仕事だけに従事し、悶々とした日々を送
っているようでした。プロフィットセンター化して利益責任
をもつようになれば、社員は飛躍的に成長していきます。課
題はありますが、それが、私がみてきた光景です。

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