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監査法人

監査法人異動の裏側を考えてみる

2022年の監査法人異動企業数は241社、前年比12.6%
増となっています。異動の内訳の特徴は、大手監査法人から
中小監査法人へ異動が106社と多いことでしょうか。大手
監査法人から準大手監査法人への異動が50社となっていま
す。中小監査法人から中小監査法人へ異動も44社と続きま
す。異動の理由は、監査報酬が102社、監査期間が81社、
監査法人の辞任が20社と続いています。
詳しくは、東京商工リサーチのサイトをご覧ください。

私が仕事をしてきた現場(株式公開準備)からみると、以前
の監査法人の姿は、経営者の意向を強く受けながら監査をお
こなっていたように思えます。もっとも、会計上の重大問題
があれば、相応の会計士が来社して直接問題点を指摘するな
どはありました。それでも私からみれば、ゆるいと感じてい
ました。

企業側には、適正な会計処理できる能力がなく、実務から会
計上の問題を私が指摘してはじめて気が付くような状態でし
た。株式公開以前の問題があり、結論としては減資し、株式
公開を中止しました。当然、監査法人との契約も終了です。
その後は、順調に成長していますから無理な株式公開をしな
くてよかった、と私は胸をなでおろしています。

監査法人の異動の理由は、表面的には監査報酬や監査期間と
されていますが、大手や準大手監査法人の異動の裏側には、
会計をめぐる企業側の実務対応の欠如がある、と私は考えて
います。上場時期によっては企業の体質、いわゆる上場判断
が甘かった時期や経営者の資質に問題がある場合など、会計
処理そのものが歪んでいる可能性が高いのでは、と推測して
います。今回の異動、東証スタンダードが126社と多いこ
とが気になります。

他方、監査法人を取り巻く環境は、毎年厳しさを増しており、
厳格な監査に対応に対するためには、会計士の人数確保を迫
られる一方、不適切会計が判明する上場企業が後を絶たず、
より厳格な監査体制の確立が求められていますが、企業側に
は、このような認識が不足している実態があると思われます。
今後も監査法人の動向をみておく必要がありそうです。

【参考】

資料:東京商工リサーチ
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